知っているようで知らないマイナンバーカードについて、分かりやすく解説していきます。
マイナンバーカードとは?
そもそもマイナンバーとは、行政の効率化と国民の利便性を高める目的で作られた国民1人1人に番号を発行する制度です。
2016年1月にスタートした制度で、日本国内に住民票がある全ての人に12桁の番号が発行され、「社会保障」「税」「災害対策」の3分野で利用されます。
マイナンバーとマイナンバーカード
以前はマイナンバー通知カードがありましたが、令和2年5月25日に廃止されました。
現在、マイナンバーの通知は個人番号通知書の送付で行われています!
マイナンバー通知カードに記載された名前や住所等が住民票と一致していれば、引き続き通マイナンバーを証明する書類として利用できます。
ですが、マイナンバー通知カードは氏名、住所等の変更ができません…。
引っ越しなどをすると使えなくなります。
マイナンバーカードは何に使えるの?
現状、マイナンバーカードを発行するメリットは以下の4つ。
特に顔写真つきの身分証明書として使える点と、住民票などの証明書をコンビニで取得できる点は利便性が高いです。
メリット1:個人番号を証明する書類として利用できる
個人番号を証明する書類としてはマイナンバー通知カードでも問題ないので重要度は低め。
メリット2:オンラインでの行政の手続きができる
マイナンバーカード活用法の1つとして有名なのが、ネット上で行政手続きを済ませられること。例えばこんなことができます。
- オンラインでの確定申告が可能
- 子育てをはじめとした行政手続きが可能
- 健診結果や医療費が確認できる(予定)
特に、毎年2~3月に個人事業者、自営業者を悩ませる確定申告がオンラインでできるようになります。
正確には、マイナンバーカードのICチップ内の電子証明書を使って本人確認する、という仕組みになっていて、オンライン申告するにはマイナンバーカードが欠かせません。
メリット3:顔写真つきの身分証明書になる
マイナンバーカードには個人番号の他にも、氏名、住所、生年月日、性別などが記載されており、運転免許証と同じように様々な場面で身分証明書として利用できます。
2020年4月1日に施行された犯収法の改正に伴い、顔写真つきの身分証明書を取得するメリットが高まりました。
例えば、クレジットカード申し込み後に郵送でカードを受け取る際には顔写真つきの身分証明書が必須になります。
メリット4:住民票・印鑑証明類がコンビニで発行できる
コンビニに設置されているマルチコピー機から公的な証明書類を印刷することができます。
利用する場合は、以下の3つを用意すれば大丈夫です。
- マイナンバーカード
- 暗証番号(自分で決められる)
- 手数料
入手できる書類の種類は発行元市町村によって多少異なりますが、住民票などは意外と使う場面が多いので役所に足を運ぶ必要がないのはかなり便利!
ちなみに、自治体によっては窓口交付より100円割引、といった措置が取られている場合もあります。
マイナンバーカードの作り方
マイナンバーカードが交付されるまでの流れ
マイナンバーカードの交付申請から交付通知書が発送されるまで1ヵ月程度かかる仕組みです。
申請時に不備があれば時間はもっとかかるので、早めに発行手続きを始めた方がいいです。
申請方法は4通り
マイナンバーカード発行の申請には、スマホ、パソコン、照明写真機、郵送の4通りがあります。それぞれ申請方法が異なります。
郵送以外の方法で申請するには通知カードに添付されている「個人番号カード交付申請書兼電子証明書発行申請書」が必要になります。
用紙に記載されている申請書IDが必要になります。記載箇所はこちら。
紛失した場合、自分のマイナンバーが分からない場合、市役所で新しい申請書を発行してもらうことになります。
個人番号カード交付申請書兼電子証明書発行申請書さえあれば、スマホでの申請は簡単なのでおすすめです。
申請の流れとしては
- 申請書にあるQRコードを読み込む
- 申請用のWEBサイトにアクセス
- 画面の指示に従って必要事項を入力
- 顔写真を登録
- 申請情報登録
- 申請完了
このようになります。まずは申請書にあるQRコードを読み取ります。
すると利用規約の確認ページに移動します。
利用規約を確認して、年齢確認と利用規約に同意する項目にチェックを入れてから「確認」ボタンをタップします。
次にメールアドレスの登録画面に移動します。
申請書IDは入力されているので、その下の「メール連絡用氏名」と「メールアドレス」を入力。
最後に画像認証をして「確認」ボタンを押します。
入力内容の確認画面になるので、内容に間違いがないか確認します。
間違いがなければそのまま進んでOKです。
登録したメールアドレス宛に「申請情報登録URLの案内」というメールが届きます。
記載されているURLを開くと、まずは顔写真の登録ページが開きます。
スクロールして「アップロード」をタップしてください。
カメラを起動して写真を撮るか、ライブラリから写真を選ぶか選択できます。
アップロードできると「アップロードが完了しました」と出るので、できたら「確認」ボタンをタップ。
アップロードした写真が、規定に沿っているかセルフチェックする画面になります。
ページ下部に3つの確認項目があるのでチェックを入れて、「登録」ボタンをタップします。
顔写真の登録が終わると、その他の申請情報を入力する画面にいきます。
生年月日をプルダウンから選択して、電子証明書の発行と点字表記の希望を確認します。
電子証明書は、オンラインでの行政手続きやコンビニで各種証明書を印刷する際に必要となる機能です。
どうしてもいらない、という人以外はチェックを入れなくて大丈夫です。
名前の点字表記の有無は、希望する場合にチェックをいれます。
申請情報の内容に間違いがなければ、最後に「確認」ボタンをタップして完了です!
パソコンでの申請はスマホとほぼ変わりません。個人番号カード交付申請書兼電子証明書発行申請書さえあれば簡単です。
申請の流れとしては
- 申請用のWEBサイトにアクセス
- メールアドレスを登録
- 画面の指示に従って必要事項を入力
- 顔写真を登録
- 申請情報登録
- 申請完了
このようになります。まずはオンライン申請サイトを開きます。
最初に利用規約のページが表示されるので、スクロールして確認してください。
年齢確認と利用規約への同意にチェックを入れて「確認」をクリック。
次にメールアドレスの登録を行います。
申請書IDと名前、メールアドレスを入力して画面認証をしたら「確認」をクリック。
入力したアドレス宛に「申請情報登録URLのご案内」というメールが届きます。
記載されているURLを開いてください。
次に顔写真の登録を行います。
「アップロード」から撮影した顔写真を選ぶと、「アップロードが完了しました」と出るので「確認」をクリック。
アップロードした写真が規定に沿っているかセルフチェックします。
ページ下部に3つの確認項目があるのでチェックを入れて、「登録」をクリック。
最後に申請情報の入力です。生年月日をプルダウンから選択。
電子証明書と氏名の点字表記の有無を選びます。
電子証明書が必要な場合はチェックを入れない、点字表記が必要な場合はチェックを入れる、となっています。
オンライン行政手続きやコンビニで書類を印刷するのに電子証明書が必要なので、基本的にはチェックを入れなくてOKです。
証明写真機がマイナンバーカード申請に対応しているかは、証明写真機に表記があるかどうかで判別すればOK。
よく見ると「WEB申請には対応しておりません」と記載されています。
※利用する証明写真機がマイナンバーカード申請に対応しているかどうかは、各会社のHPから調べることができます。
証明写真機からマイナンバーカードを申請する流れはこのような感じ。
- メニューから「マイナンバー」をタッチ
- 証明写真機で申請を選択
- QRコカメラに交付申請書のQRコードをかざします
- 顔写真を撮影
- 撮影した写真と申請内容を確認
- 受付証がプリントされると申請は完了
「個人番号カード交付申請書兼電子証明書発行申請書」という紙に必要事項を入力して申請する方法です。
マイナンバー通知カードを受け取っている方は、付属の「個人番号カード交付申請書」を使えばOK!
「マイナンバーカード総合サイト」からDLすることもできます。
【1】「個人番号カード交付申請書」兼「電子証明書発行申請書」
「マイナンバーカード」とカードに搭載される「電子証明書」の申請をまとめてできます。
【2】氏名、住所等
氏名、住所、生年月日などは記載されています。
引っ越しや結婚などで記載内容と相違がある場合は、この申請書を利用できません。
【3】電話番号
日中つながる電話番号を入力。
【4】 外国人住民の区分(外国人住民の方のみ)
ほとんどの方は入力する必要はありません。
外国人の方のみ、持っている在留カードの記載内容と一致するか確認してください。
【5】点字表記の希望
希望すると名前が点字で表記されるようになります。必要な方は、□を黒く塗りつぶしてください。
【6】申請日
申請日を記入します。
【7】申請者氏名
申請者本人が署名するか、記名・押印をします。
【8】顔写真貼付欄
顔写真を添付します。
【9】「署名用電子証明書」「利用者証明用電子証明書」発行有無
電子証明書は、e-Tax等の電子申請、マイナポータルへのログイン、コンビニ交付サービスを受けるために必要なものです。
利用する方は四角を塗りつぶさないように注意。
【10】代理人記載欄
15才未満の方、成年被後見人が申請を行う場合は、「代理人記載欄」に氏名などを記入します。
送付用封筒がついているはずなので、切手を貼らず申請書をいれて郵送します。
マイナンバーカードの受取方法
マイナンバーカードの発行を申請して1ヵ月程度すると、交付通知書が発送されます。
これは「マイナンバーカードを発行する準備ができましたよ」というお知らせで、受取は市区町村の窓口まで行く必要があります。
交付通知書には受取期限が記載されているので、期限内に必ず取りに行くこと。
以下の内から1点で受取できます。
- 顔写真つきの住民基本台帳カード
- 運転免許証・運転経歴証明書(平成24年4月1日以降交付のもの)
- 旅券
- 身体障害者手帳
- 精神障害者保健福祉手帳
- 療育手帳
- 在留カード
- 特別永住者証明書
- 一時庇護許可書
- 仮滞在許可書
上記の本人確認書類がない人は、「氏名・生年月日」または「氏名・住所」が記載され、市区町村長が適当と認める書類が2点が必要です。
原則として受取は本人が行うことになっています。ですが、病気や怪我、障害などの理由があれば代理人に委任もできます。
ただし代理人が受け取る時は必要なものがかなり多いです。
注意点
有効期限が存在する
マイナンバーカードの有効期限は通常、「カードの発行から10回目の誕生日まで」とされています。
ただし20歳未満の場合は「カードの発行から5回目の誕生日まで」となっています。
電子証明書の有効期限もある
ICカード内電子証明書の有効期限はいずれも、発行の日から5回目の誕生日までとなっています。
15歳未満は保護者に発行してもらう
15歳未満の未成年者は保護者を代理人とすることで取得可能です。1人では発行できません。
まとめ
取得までには少し手間がかかりますが、発行すると便利なマイナンバーカード。
特に運転免許証などの顔写真つきの身分証明書を持っていない人は、早めに発行することをおすすめします!
さらに、2022年6月30日からは最大20,000円相当のポイントがもらえる「マイナポイント事業」というキャンペーンが始まる予定です。
- マイナンバーカードの新規取得等:5,000円分
- 健康保険証としての利用申し込み:+7,500円分
- 公金受取口座の登録:+7,500円分
このキャンペーンを機にマイナンバーカードを発行しておくことをおすすめします。
2020年9月には25%がポイント還元されるマイナポイント事業第1弾も開催されていました!