勘違いしてしまう方が多いのはプライオリティ・パスの利用条件の書き方が分かりづらいためです。
どういう仕組みなのか解説します。

プライオリティ・パスの利用条件とクレジットカード会社側の利用条件がある
例えば名古屋・中部国際空港のくつろぎ処では、出発3時間以内の搭乗券とプライオリティ・パスの提示で3,400円割引が受けられます。
プライオリティ・パスの公式サイトにはこう書いてあります。
それぞれのオプションは、カード保持者がお持ちのラウンジのご利用可能回数内でのラウンジ訪問1回分に相当します。ご利用の条件によっては、指定の料金をカード保持者に請求いたします。例えば、カード保持者様が1名の同伴者様を登録された場合、ご請求から6,800円(JPY)の割引をお受け取りいただけます。
引用元:プライオリティ・パス公式サイト(https://www.prioritypass.com/ja/lounges/japan/nagoya-central-japan-intl/ngo9s-kutsurogi-dokoro)
つまり、同伴者とあわせて2名分の6,800円割引が受けられます。
ただしここで注意したいのがクレジットカード会社の利用条件です。
セゾンのプラチナカードのプライオリティ・パスには同伴者料金が設定されていて、1回利用ごとに35米ドル(約5,145円※1米ドル=147円で計算)かかります。
当然、割引を受けても同伴者料金は請求されます。
なので名古屋・中部国際空港のくつろぎ処で同伴者と2人で割引を受けた場合の計算はこうなります。
割引料金 | ラウンジ利用料金 | |
---|---|---|
本会員 | 3,400円割引 | 無料 |
同伴者 | 3,400円割引 | 35米ドル (約5,145円※1米ドル=147円で計算) |
計算してみると1,000円ほどお得ではあるのですが、同伴者料金を請求されることを知らないと混乱しますよね。
同伴者と一緒に割引を受ける方法はない?
先ほどの条件を言い換えれば、同伴者料金が無料のプライオリティ・パスなら一緒に割引を受けられる&同伴者料金もかからないということです。
ただし同伴者料金が無料のクレジットカードは入手ハードルが高く、年会費が高額になる傾向があります。
カード名称 | 年会費 | 同伴者料金 | レストラン優待 |
---|---|---|---|
ANAダイナースクラブカード | 29,700円(税込) | 無料 | × |
ダイナースクラブ プレミアムカード※招待制 | 143,000円(税込) | 1名無料 | × |
JCBザ・クラス※招待制 | 55,000円(税込) | 1名無料 | × |
楽天ブラックカード※招待制 | 33,000円(税込) | 2名無料 | × |
アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード | 165,000円(税込) | 1名無料 | × |
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・プラチナ・カード | 165,000円(税込) | 1名無料 | × |
しかもどれもレストランやリフレッシュ施設での優待が受けられないので、空港ラウンジのみの利用になってしまいます。
それなら、年会費33,000円(税込)でレストラン割引が受けられるセゾンプラチナ・ビジネス・アメックス・カードを1枚ずつ持ってそれぞれで割引を受けた方がお得です。
初年度は年会費無料で持てるので、とりあえずプライオリティ・パスを使ってみたいと思っている方にもおすすめです。
セゾンマイルクラブに加入すればJALマイルも貯まりますし、飛行機によく乗る方と相性のいいカードです。
2025年8月頃から国内のレストラン割引は到着便での利用ができなくなったので注意
セゾンのプラチナカードに限った改悪ではなく、プライオリティ・パス本体の改悪です。
以前は当日の搭乗券とプライオリティ・パスの提示でレストラン割引が受けられましたが、今は「出発3時間以内の搭乗券」がないと割引を受けられません。
つまり、こういった場合には利用できないので注意してください。
- 早めに空港に到着して食事をしてからショッピングを楽しみたい
- 到着後にレストランでひと息つきたい
- 長時間の乗り継ぎ便でもフライトの3時間前まで時間をつぶしたい
空港ラウンジの利用回数制限などはありません。
今まで通り無料で回数制限なく使えます。
※記事執筆時点の情報です。